<5月4日(木曜日)>
家を出たのは朝10時。東北道の混んでいたこと!浦和料金所を抜けたらもうビッシリ!利根川を渡るあたり(45kmポスト)まで断続的にノロノロ運転が続きました。やっと館林を過ぎたと思ったら、今度は佐野藤岡(55kmポスト)を頭に出口渋滞。(T_T) これを過ぎてもクルマの量が多くてちっともサクサク走れない!マトモに走れるようになったのは白河(170kmポスト)あたり。つまり白河の関を越え、東北地方に入ってからという始末でした。
15時に磐越道・磐梯山SAに到着。磐梯山にはまだ雪が残っていました。
喜多方に着いたのは16時過ぎ。たった350kmなのに6時間は掛かりすぎです。さて喜多方駅に寄り、最新の老麺MAPを手に入れて今回の一杯目は「満古当(まこと)食堂」に決定!16時半に「まこと食堂」の前に着いたら長蛇の列!列!列!50人は越えています。でもここまで来たら引き下がれないので私も並ぶことに。先頭の人はもう1時間も待っているとか。結局私も45分待ちで座敷に上がれました。
で、肝心の味は▲。10点満点なら4点?5点?麺にもコシがなかったし、スープも化学調味料の味がしてなんともはや。┐('~`;)┌ やっぱ喜多方ラーメンは「あべ食堂」だなっ!明日は朝一で「あべ食堂」に行ってきます!
<5月5日(金曜日)>
ホテルをチェックアウトしたのは9時。一路「あべ食堂」に向かいましたが、なんとっ、臨・時・休・業!おいおい、観光客がわんさか来ているこんな時期に臨時休業なんて・・。「あべ食堂」もうダメかも。そういえば昨日行った行きつけのBARのマスターも言ってましたっけ、『去年オヤジさんが死んでから味が落ちた』と。
しょうがないので「あべ食堂」に来る途中に長蛇の列が出来ていた「坂内(ばんない)食堂」へ向かいましたが、既に40人以上が並んでいます。私の後ろに並んだ常連と思しきお婆さんが問わず語りに教えてくれましたが、ここの開店は朝の7時半らしいので、9時半に40〜50人の行列はまだ短い方だとか。100人を越える行列も珍しくなく、200人を越える時もあるのだとか。ホントかよ!と思って聞いていましたが、一緒にいた息子夫婦も肯いているしウソではないようです。ちなみに「あべ食堂」の開店は朝7時だけど、こんなに並んだのは見たことないよなぁ。
9時半に列びだし、1時間待って10時半にやっと店内に入ることが出来ました。ここのラーメンは所謂塩ラーメン。澄んだスープです。で、肝心の評価ですが・・、▲!10点満点で3点?4点?ってとこかな。塩ラーメンって難しいです。確かに澄んだスープはキレイですが、しょっぱいだけでコクがない!しかも麺も茹ですぎ。やっぱりこんなに流行ると雑になるんでしょうかねぇ。昨日の「満古当(まこと)食堂」といい、今日の「坂内(ばんない)食堂」といい、私はもう二度と来ないでしょう。貴重な時間をわざわざ一時間も掛けて列んでこの味じゃ不愉快です。
喜多方を離れたのは11時過ぎ。とりあえず磐越道に乗り東北道経由で那須まで行くことにしました。那須まで行けば那須湯元温泉もあるし、ダメなら「ペンションやレストランが点在する森の中の一本道」というコメントのある塩原へ抜ける県道もあるし、それでもダメなら今日中に帰宅してもいいし・・、という感じです。
那須インターに着いたら料金所で既に渋滞中。一般道に降り、那須湯元温泉へ向かう県道17号線も大渋滞。路肩も狭く、しかも側溝は小川がムキだしです。これじゃバイクの特権たる「クルマの横をスイスイ」が使えません。6kmほど延々と渋滞が続きます。もうやってられません!件の「ペンションやレストランが点在する森の中の一本道」というコメントのある塩原へ抜ける県道30号線にぶつかったので、那須湯元温泉行きは断念し、森の中の一本道を進みました。確かにレストランは点在しますが、どれもいまいちパッとしません。北海道の南富良野町でログホテル・ラーチに遭遇した時のようなことを夢見ていましたがあっけなく崩れ去りました。
そうこうしているうちに「ペンションやレストランが点在する森の中の一本道」というコメントのある塩原へ抜ける県道30号線が塩原へ折れる交差点まで来てしまいました。案の定、塩原方面は渋滞しています。ええぃ!塩原行きも止め!こうなったら真っ直ぐ家に帰るか!
東北道へもだいぶ近づいたあたりで一服休憩。件の塩原へ折れる交差点からすでに10km以上来ていましたが、地図を広げていたら、この先、県道55号線で八方ヶ原を越えて塩原に向かう道があり、その途中に「赤滝鉱泉」「小滝鉱泉」というやつがあるのを見つけました。地図で見る限り山の中のくねくね道のようですが、こうなったら行ってみるしかありません。
くねくね道を上ってきたらいきなり「赤滝鉱泉」の看板を発見!よし行ってみよう!と脇道へ。げげっ、私のロードバイクじゃ入っていけないような道じゃねぇか!とりあえず50mほど急坂を下りましたが、「赤滝鉱泉ここから2分」「この先4WDでしか行けません」という表示を発見。バイクを停めて谷底まで降りていきましたが、その道の急なことったらありゃしない!しかも凸凹。雨が降ったら濁流が流れそうな急坂、というより川底です。
ズルズル滑りながら谷底へやって来たら、民家が一軒ポツンとありました。ホントに民家なんです。出てきたお婆さんに鉱泉の事を聞いたら、直ぐに案内してくれるとのこと。泊まれますか?と聞いたら、昨日は一杯だったけど今日ならOKだそうで、その場で今晩の宿が決まりました。「さぁどうぞどうぞ」と家に上げられましたが、靴を脱ぐのは縁側なんです。
(左)縁側でふと目を上げると赤滝鉱泉の由緒を記した立派な銘板が。
(右)二階の廊下。歩くと廊下が歪みます。ギシギシと音をたてます。二階には四部屋あります。
(左)二階の一番奥の十畳の部屋に通されました。江戸時代に建てたものを改修して使っているとのこと。
(右)眼下には清流が流れ、ちょっと右に目を転じれば滝まで見えます。
とりあえず先ずは浴室チェック!
(左)脱衣所です。火鉢がありました。後で聞いたのですが「お年寄りが多いので少しでも暖かくして・・」ということらしいです。
(右)狭くて暗い浴室です。一度に大人2〜3人が精一杯でしょう。石鹸も、シャンプーも、タイルも、何もありません。お婆さんにお願いし、石鹸だけは貸してもらいましたが、こんな事になるならタオルの一本も持ってくるべきでした。去年の北海道ツーリングでも体験しましたが、こういうところは石鹸も、シャンプーも、タイルも、何もないのが普通ですから・・。
(左)浴室の脇にある釜。これで加熱しているのでしょうね。
(右)で、その鉱泉ですが、熱い!「熱かったらこのバルブをひねって水をだしてね」と言われたバルブをひねってもチョロチョロとしか水は出てきません。しかもカランからは水しか出てきません。これじゃ石鹸も使えません。もちろんシャンプーはありません。加えてタオルもないのでハンドタオルを2〜3枚まとめてタオルがわりに使いました。
18時半に、前ぶれもなく突然夕食が運ばれてきました。天ぷら、刺身、煮付け・・、意外にもしっかりした、そしてこの宿には相応しくないほど立派な食事です。でもキュウリとわかめの酢の物にセロリが入っているのはこの家の味かな?そして味噌汁は如何にもお婆ちゃんの味でした。立派な品揃えにも驚きましたが、この家庭の味と、たぶんお婆ちゃんの味であろう味噌汁に一番強い自己主張を感じました。
<5月6日(土曜日)>
昨晩寝たのは21時(夜の9時ですぜ!)。電話もないし、携帯は圏外だし、テレビは100円入れる奴だし、しかも母屋はもうシーーーンとしてるし・・。「風呂は21時までに」と言われた意味が良ぉーーく分かりました。夕方からちょっと頭が痛くなって風邪の前兆?って感じだったので、20時半頃に最後のひとっ風呂を浴び、もらったカコナールをグビッと一本やって床に入りました。でも全然眠れません。寝汗はビッショリかくし、頭はズキズキ痛くなるし・・。10時、12時、2時、3時、5時と目が覚めました。朝飯は8時半と聞いていましたが7時過ぎには廊下を誰かが歩く音が。後で見てみたらお茶とポットが置いてありました。で、結局起きたのは7時半。朝食前に散歩しながら写真を撮りました。
8時半頃に朝食が運ばれてきました。焼魚(サワラ)、ハムサラダ、きんぴら、納豆、焼き海苔・・。思いのほかちゃんとしています。
で、9時半頃お暇することに。さていったいいくらなんだろう?とちょっと楽しみにしていたお会計は7.1K。(100円は入湯税ですって!)私の中では5K〜7Kって感じかな?と思っていました。「風呂の不備」「栃木の山奥」というのが下押し要素、「予約もせずにいきなり行って泊まった」「夕食と朝食」がプラス要素。結果はアッパーレベルギリギリでしたが何とか予想範囲内。部屋といい、母屋といい、風呂といい、ロケーションといい、とにかくちょっとカルチャーショックでした。
帰宅して「赤滝鉱泉」でググッてみたら、何と577件もヒットしました。一番言い得ていると思うのは「記者が訪ね歩いた栃木の温泉宿」のここと、「関東周辺・立ち寄り温泉みしゅらん」のここかな。『現代の世の中に当然あるものがほとんどない』とか、『とにかく相当な鄙び宿なので、湯慣れた人以外にはおすすめできません』というコメントが、私が受けたカルチャーショックをご理解頂ける一助になるかと。